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薄暮都市

同人・女性向けの話題専用のブログ ジャンルはよろず。遊戯王・DFF・バサラなど。 ときどき、アイマスや東方などの話も混じりますのでご了承の程を。

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  • 04/24/21:38

ユベルが女だと思った理由


某所でのパラレル企画についていろいろ考えていて、ふと、そう思った理由。
外見的には両性具有(っていうかアシュラ将軍)で、声も男女ユニゾンで喋り、現在は17才男子ヨハン・アンデルセンの身体をのっとり、一人称が「ボク」の超ヤンデレっ子ユベル。私は彼女は女の子だと思ってます。ヤンデレ・ボクっ子・ふたなり…… なんてコアな属性。でも女の子だと思うんだよ!

理由は彼女/彼の象徴である、「縦に裂けた眼」です。
ちょっと考察風に、以下、行ってみようかと。まとまったら考察ページにUPします。

1.ヴァギナ・デンタータ(有歯女陰)の考察
一般に、縦のアーモンド形ってのは、女性の象徴。もっと露骨に言うと女性器の象徴とされています。そして縦のアーモンド形・ひし形というのは強い魔力を持つものとみなされており、魔よけなどとして利用されることも多くありました。
でも、同時に、女性器というのは、《飲み込む魔力》の象徴でもあります……
文化人類学・および精神分析学の象徴の一つに《歯を持ったヴァギナ》というものがありまして、これは、性交相手の男性器を食いちぎってしまう恐ろしいヴァギナ、つまり、食人鬼である女性の象徴とされております。古来、人間を食ってしまう魔物というのはたいがいが女性で、彼女らは、《生み出す魔力》の反転として、男を咀嚼し、飲み下して未生の闇、すなわち生まれる前の混沌へと返してしまう存在として恐れられておりました。
これをうまい具合にヴァギナの歯をへし折ってしまえば彼女らは豊穣をもたらす存在となるのですが、失敗をした男性は食べられてしまい、おしまいです。女ってのは産む存在であると同時に、性交によって男性を食ってしまう恐ろしい魔物だとも思われていたわけですね。
現在だと信じられない話ですが、未開社会におけるイニシエーションなどだと、未婚の女の子などが結婚する際には、石性の男性器をまたがせて処女膜をやぶったり、あるいは、司祭や長老などの男性が性交したり、道具を使ったりしてあらかじめ彼女の《処女》を破っておくことが習俗化されてることがよくあります。これはつまり、未婚の女の子、まだ子どもを産んだことがなく、男性器を受け入れたことの無い処女のヴァギナには、歯が生えていて、彼女の夫を去勢してしまうんじゃないかという不安を裏付けたものだと考えられています。
つまり、処女であり、石女であり、己の子どもを愛ゆえに喰ってしまう母…… というのが、《歯をもったヴァギナ》の持ち主である女怪である、という風に逆算されて考えられるわけです。
……なんとなく、そんな気がしませんか?(笑

2.反・ウジャトとしての考察
こっから先はかなりうがった見方となるのですが、ユベの子の《眼》は額にあります。これは無印における王様、それに闇マリちゃんなどの古代系の闇の力をもった人々の象徴ですが、ユベの子の場合、その眼が《横》ではなく《縦》に裂けているということに特徴があります。
これは、ある意味で、あの《縦の眼》は、《横の眼》に対するアンチテーゼとしてある… と思ってもいいんじゃないかなと。
千年パズルに描かれているあの有名な眼の模様は、ウジャトというものに酷似しています。別名をホルスの眼ともいい、すべてを見通す力を持ち、また、ファラオとも同一視された神、ホルスの眼を象徴化したものだと言われています。通常ホルスの眼は左目であり、《月》を意味しますが、王様の額にうかぶウジャトは左右どちらだと見ることもできないデザインになっています…… 
故意か偶然か、たぶん偶然でしょうが(笑) ちなみに右目は《ラーの眼》とよばれ、太陽を象徴します。ホルスはオシリスの子であり、また、太陽の神ラーと同一視され、ラー・ホルアクティの名を名乗ることもあります。そして《ホルアクティ》は三体の神を合体させた究極のモンスターの名でもありました。ラー、オシリス、オベリスクの三位一体は無印におけるキーカードですが、ここにはまたしても故意かはたまた偶然か(笑) みっつをつなぐ存在である月の女神イシスが除外されています。
父であるオシリスと母であるイシス、子であるホルス、が通常のエジプトにおける三位一体原理であり、原初の神ラー、さらにその子であるオシリスを並べるまではいいとしても、さらにその三つの最後に太陽の象徴である《オベリスク》の《巨神兵》を入れるあたりに、無印における王様の露骨なまでの《太陽性》の強調があらわれています。
これをかんがみるに、王様のあの額の目は、《ホルスの眼》であるウジャトではなく、《ラーの眼》、あるいは通常のウジャトではなく二つを重ね合わせた存在だとも考えられるんじゃないか? と。
すなわち、太陽の神、光の神、創造の神を、三体融合…… もとい習合した人工的なシンボルが、王様のあの目ではないのかと。そして、《ラー》は原初の神であり、女を必要としないで子をなした神です。彼が男性だとみなされたとき、ここに、究極の男性原理の世界観が生まれます。
太陽=男性原理 ここからは 月=女性原理 の概念が除外されている。三つの太陽象徴の融合は、そもそも、生殖のために女性すら必要としない、と。
―――まぁ、そういう存在である王様が、《闇》の化身として登場したあたりに遊戯王無印の面白さがあるわけですが(笑 それはおいておこう。
そういう風に無印における《額に横の眼》は、彼が正義の執行者であり、太陽=男性原理の体現者であり、その力を正等に執行する権利をあらわしています。まあ、裁判官みたいなもんだといいましょうか。
それにたいして、《額に縦の眼》をもつユベルは、どこまでも、その原理に対称的です。つまり、《縦の眼》というのは、《横の眼》を否定するもの…… 太陽原理=男性原理に対応する、月原理=女性原理を表しているもの、つまり、反・ウジャトとしての役割を果たしてるんじゃないのか? と思ったのです。それがユベルの額の眼が、執拗に《縦に開く目》として表現され続けたひとつの理由ではないかと。

3.負の女性原理とユベルの行いについて・暫定結論
ユベルは本人が何度も口にしているとおり、闇の化身だとされています。そうしてユベルのいうところの《闇》ってのは、基本的には《愛》に基づくものです…… コブラの我が子への愛、マルタンの両親への愛、そしてユベルの十代への愛、どれも、《達成されなかった愛への恨み》から来ています。そうしてユベルのあたえるところの《闇のゲーム》で《罰ゲーム》は、相手を文字通り《食べて》しまうものらしい。(アモたまのこと非常食よばわりしていたし)
それとは逆に、千年アイテムのもたらす罰ゲームってのは、基本的には相手を咀嚼し吸収することを目的としません。マインドクラッシュはバラバラにするだけで修復可能だし(じゃないと社長が大変だ)、闇マリちゃんも「闇に喰われたものの行方は知らない」と言っています。つまり、千年アイテムの罰ゲームはあくまで《法を侵すものに対する罰の執行》として表されるものであり、最終的には《恨みによる相手の破壊、その後の同化》を目的とするユベルのやり方とは正反対に思われます。
つまりユベルってのは、無印に対する、GXの対象性を表してる… と思ってもいいんじゃないかな? と。
正義の執行者=男性原理=太陽=断罪(分割)者 である王様に、ユベルは、ものの見事に反転対応します。情愛の執行者=女性原理=月=復讐者、と。罪をおかしたものをバラバラに砕く力を持った王様と、己の闇に負けたものを呑みこみ消化してしまうユベル。つまりユベルの体現しているものは負の女性性、つまり、処女であり石女であり、同時に冥府の女神であり人喰いの母である大地母神…… を表しているんじゃないかな、と思ったのでした。
つまりユベルは負の女神であり、冥府の女神。そうして、自分から欠け落ちた愛子であり、男性性の象徴であるものを取り戻すために、彼を喰う…… 象徴的には性交すること含む…… を求めてるんじゃないか、と。
んで、でも、このふたつの出会いというのは、冥府の女神の勝利では決して終わらない、というのがフォークロアにおけるパターンです。そのあたりで強引に切る!

……むりやりエジプトくっつけたから死ぬほどややこしくなったんですが、ユベルのデザインから考察するんだったら、人喰い女神カーリー(なんと額には縦に裂けた第三の眼が!)への言及、さらに身体が左右で違う性になってるシヴァ+シャクティの化身であるアルダーナリーシュヴァラなんかのイメージをくっつけると、もっとシンプルに考えられる気もするんだけどなぁ。
あとは太陽原理の体現者である王様が、なんで千年アイテムのなかでも最も反・太陽的なデザインの千年パズルに閉じ込められていて、本来、もっとも太陽的なデザインの千年リングの中身がバクラなのかとか、いろいろと遊戯王を象徴的に読み解くのは、面白いです。
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