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薄暮都市

同人・女性向けの話題専用のブログ ジャンルはよろず。遊戯王・DFF・バサラなど。 ときどき、アイマスや東方などの話も混じりますのでご了承の程を。

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  • 03/28/19:04

第171話 欲望の墳墓を造営せよ


今回、ものすごく関係ないところが気になってしまいました。

かつもく くわつ― 0 【▼刮目】
(名)スル
〔「刮」はこする意〕目をこすってよく見ること。注意して見ること。刮眼。
「―に値する」「請ふ、―して百年の後を見ん/文学史骨(透谷)」
じゅんたく 0 【潤沢】
(名・形動)[文]ナリ
(1)物が豊富にある・こと(さま)。
「―な資金」「―にある物資」「―な髪の毛の重みに/或る女(武郎)」
(2)つや。うるおい。また、うるおいがあること。
「―な黒い瞳」「寒く―を帯びたる肌の上に/草枕(漱石)」
(3)利益。もうけ。
 《共にgoo辞書より》

……いちいち使う用語がむっかしいよ、たくまくん!!(笑
ていうか、一発変換できなかったんですけど、《かつもく》。なんか用語がいちいち時代がかってますよ。そのうち《暗渠(あんきょ)》とかも言い出しそうですね。
”暗闇(ダークネス)とは全ての決闘者の、あらゆる欲望を映す鏡である。単純に言語化しえぬ、混沌として名状することもできない、精神の暗渠をごうごうと流れる運動としての欲望である”…とか。(《ラギット・ガール》収録、《魔述師》からのパクリ(笑))

それはいいのですが、今回はまたものすごくダークな展開でしたね。ダークっつーか、へビィというか、ソリッドというか。
《愚者コンボ》の内容は、「毎ターンデッキが13枚ずつ減っていく」「モンスターが召還不可能である」というヘビーなものでしたが、それにたいする十代の返しが非常に美しかったです。
相手ターンに特殊召還でモンスターを出し、とにかく相手のターンに行動することで制限を削り取っていく。VSお触れホルス戦でも思ったのですが、二十代の最近のデュエルって、いちいち緻密に編み上げられた戦術って感じで非常に美しいですね。ただ、実際のデュエルでここまで複雑で緻密なコンボをできるだけの手札がそろうかというとわかんないんですが…
結局は力押しのモンスターをほとんど召還しない状態で、主に特殊効果で斎王のライフをけずりきった二十代のデュエルは、前回の話が「マジかよ!?」的な無茶だったということを納得させるだけの見事さがあったと思います。リプレイとして。十代にこのコンボを成立させるためにあそこまでの無茶条件をそろえたのだと思うと、スタッフGJと言わざるをえない(笑
まるで矢野王子がGMやってるダブルクロスのリプレイ戦闘でも見てる気分になりましたよ…しかもオリジン。

でも、今回の話で出てきたテーゼはまた重いですね。
宿命が授けた力に振り回される人生を送ってきて、それから開放されたにもかかわらず、かつての《選ばれしもの》だった己への憧憬を断ち切ることができなかった斎王。それがゆえに妹の声まで届くことはなく、己の人生そのものまでを犠牲にしてまで、《力》を再び手に入れようと欲した。
昔なんかの本で読んだんですが、ジャンプ系少年漫画で決して語られることの無い闇に、「力を得たいという《無邪気な》欲望への、無制限の肯定」ってもんがある、っていうのがありました。
まあ、ドラゴンボールなんかはいちばん顕著だと思うし、特にスポーツ系少年漫画だと絶対に逃れられないテーマなんですが、「無邪気に力を求め、それを得てしまう天才の主人公」というものは、採集的には絶対に肯定されてしまう。「力への無邪気な欲望」ってもんは、作中だと、絶対正義として肯定されてしまうのです、という。
いろいろな方向性から非難・批判はあってあたりまえのテーマだと思うのですけれども、四期GXがダークネス編に入って、このテーマへの否定を真正面からやってんなー、と思うのが個人的にすごく面白い。
「力への欲望」ってもんは、実は、少女漫画でも違った形をもって噴出してきます。「愛されることへの欲望」という形になって。少年漫画では最強の称号というものがトロフィーとなるように、少女漫画では「最高のヒーローの愛を勝ち取ること」がトロフィーとなりうる。これがいわゆるギャルゲーだと「ヒロインをまもり、ヒロインの自己肯定への最重要ファクターとなる」という変則な形をとりますが、そこらへんの事情は変わらない。
すなわちこのへんを究極的、かつ、むちゃくちゃ乱暴(苦笑)に総括すると、「正しい形での権力への欲望は、常に肯定される」というテーマになります。
力も、愛も、美も、勝利も、「他者を支配する」ことができるという意味で、「権力」です。そんで、「権力欲」ってもんは人間においてもっとも度し難い、越えがたい、そして、ある意味においては本質的なものだと私はおもってます。人間誰しも、他者に勝ちたい、愛されたい、尊敬されたい、崇拝されたい。そこらへんは健全な欲望ではありますが、それを完全肯定してしまったとき、そこにあらわれる風景はとてつもなくグロテスクなものとなります。

まあ、少年漫画はあくまで「少年」漫画なのですから、現実における権力ゲームを反映してる中での力への欲望はべつだん無理やりに否定するもんでもない、と私はおもってますが(イデオロギーにはあんまり興味ないので…)、GXがどっからかヘンな通路にはいりこみ、そこから逸脱して暴走してる、ってのが、今、ものすごく面白いです。
三期だと、「力・勝利への欲望」っていう少年漫画らしいテーゼが、ユベルによって「愛への欲望」っていいう別のテーゼへと強引に脱線させられてしまいました。ヘルVSユベヨハのデュエルで、「力への欲望」を極限まで体現したヘルが、あんなにも狂気じみていたユベヨハにまで「こいつ、正気か?」と言わしめたってのがそこらへんで象徴的だと思います。「力への欲望」というゲームにははなっから興味が無かったユベからすると、ヘルのほうが、「正気じゃない」のです。勝利と力の獲得ゲーム、愛の獲得ゲーム、どっちも結局は行き過ぎると”正気じゃない”のです。そんで、十代は完全に、その双方のゲームに参加不可能という、少年漫画の主人公にあらざる状況に追い込まれてしまった。
四期だと、すでに「力を獲得する」「愛を獲得する」=「権力を獲得する」っていうテーマは、冒頭から完全に脱臼状態になってます。そこに、ダークネスっていう形で、「力・勝利を獲得する」っていうものがモンスターのように立ち現れてきた。いわば少年漫画のゾンビみたいなもんですね(笑 でも、そこのテーゼに対して対立したとき、十代はすでに、「楽しいデュエル」を目指せない状態にいる。かといって十代は「使命に殉じる」っていう生き方への否定もやっちゃってる。
では、彼は結局、どこへ行けばいいのか?
そういう意味で、四期GXって、ものすごーくヘビーでソリッドです。そこらへんすごく好きだなあ。

で、話が盛大にズレましたが(苦笑
相変わらず四期ってバックが暗いですね… 背景の絵で青空がほとんど無いってのが重苦しさ倍増です。
しかも次回は爆破されるビルから脱出かよ! 二十代どんだけ厳しいスキルの世界に生きてるんだよ!!(笑 
でも、今回一瞬ちょっとだけ覇王化してましたね。やっぱし、二十代って、十代と覇王を墓地におくって特殊召還されたんじゃあ… 作画がびみょーにかわいい感じ(今日は二十代も斎王もめんこかった)だったので、より違和感がありましたが。そんで気づくと顔芸はしてないが髪芸はしてる斎王様。なんなんだあの髪の毛は。いろいろ気になりますよあの髪の毛は。
そんで、みづちさんは結局、どうなっちゃってたのでしょうね? あれはもしや死んでしまっていたのかしら… そんで斎王は十代と戦いたい故に「みづちを助けるために」という言い訳を出してたんでしょうか。だとしたら彼は哀しいなあ。エドのことも思い出してあげて…!!(笑
次回、宝玉獣再登場。そんで剣山がひさしぶりのガチデュエル。相手はあれ、ホルスの黒炎竜じゃなくてダーク・ホルス・ドラゴンか? でも剣山の表情がちょっとあぶなっかしい…堕ちちゃうのかなあ剣山も。
そんで、KC本社ビル崩壊。社長涙目。
ひさしぶりに私の最愛ドラゴン、レインボードラゴンが登場します。今から楽しみです。wktkです。
そんでそろそろ気持ちが落ち着いてきたから四期見直そう。四期の方向性も自分の中で整理できてきたし。楽しみ楽しみ。

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