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薄暮都市

同人・女性向けの話題専用のブログ ジャンルはよろず。遊戯王・DFF・バサラなど。 ときどき、アイマスや東方などの話も混じりますのでご了承の程を。

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  • 05/06/05:38

TARN-154 溢れる全ての幼い怒り


ちょっ… 次週… 

ユベが泣いた―――!!
アニキが元に戻っ…!!

「こんな哀しい旅路はもう終わりにしよう」って…

死亡フラグ立てんな十代―――!!!(大汗)

ちょっ、ガッチャが死亡フラグになってる… なんでや… アニキ光になって消えちゃうの… ええええどうすんの四期!!

今日はとりあえず、ユベルの幼さが強調されて、かわいそかったです。「こんな世界なんてなくなっちゃえ」といあまりに幼い憎悪。
そしてさりげにひどいアニキ。どう見ても総攻なアニキ。覇王アニキは総攻だったのか、そうだったのか。

……「レインボー・ネオス」はいったいいつデッキに加えたんですのん?

いつ見ても思うのですが、GXスタッフがキャラクターに要求する「強さ」って、なんだかものっそく酷い部分があると思いました。
血まみれになって、全てを振り捨てて、何かを切り捨てないと得られないものが「強さ」なんですね。そこらへんが無印と違うところかなあと思いました。無印における「強さ」ってのは、必ず、優しさと弱さを持った「もう一人の自分」に支えられていましたが、GXのみんなの「強さ」ってのはどこかしら孤独な部分がある。自分自身の血と痛みを持って贖わなければならないって感じがする。

なんだかヘルそっくりになっちゃいましたねえ、十代…(ほろり
覇王十代ってのは、カイザー・ヘルカイザーみたいな感じで、「遊城十代」と対象関係にあんのかな、というのが今日の結論でした。十代・覇王十代、って感じでそれぞれが迷いを持ったやわらかい自我と、覚悟で全てを切り捨てる苛烈な戦士とをあらわしているのかなと。
ヘルも最終的には吹雪さんのことを忘れてなかったし、翔に対しても愛情を持ち続けていた。でも、ヘルはそれを表にあらわすことなく、最期まで戦士として戦って、果てた。自分自身の人生を、血まみれの足跡で綴ることで全うした。
十代も、自分が殺した仲間たち、自分を裏切り傷つけた仲間たちへの愛を持ちつづけ、でも、それがために定めに殉じて死のうとしているような気がします。でも、そういう壮絶な生き方は、《十代》のままじゃできないんだろうな。それをやることが出来るのは、苛烈さと冷たさを持った《覇王十代》じゃないと、無理なんだろう。
《十代》は、最終的には、誰かに対して与えることが本質的な部分にある子な気がしますから。《十代》のままじゃ、たぶん、彼はユベルと戦う… 己への愛を訴えるものを滅ぼすことができなかったのかもしれない。

十代も、自分の命で、すべてを贖うつもりなのかしらん。ヘルみたいに。

少年が長じて、戦士となる。
でも、戦い続けなければならないという生き様ってのは、なんとはなしに痛々しく、また、哀しいさだめと思われるのは、私が女の子だからなのかもしれませんねー。
英雄は英雄のさだめを悔いたりしないはず。悲劇であっても、己の物語を全うすることが英雄の道。…でも、それって、その人を《英雄》としてではなく、《ただその人》として愛するものにとっては、非常に悲しいことに思えてしまう。
あれですか、戦場へと赴こうとする戦士を、「私を愛しているなら行かないで下さい」と引き止める母親や恋人の気持ち?(笑 あれは実際に登場してるとウザいことが往々にしてあるのですが、でも、そういう気持ちも分かる気がしてしまいます。

そしてとうとうヤケになったユベ。…落ち着け。(笑
十代が自分のことを否定するんだったらこんな世界なんていらない! っていうあまりに幼い怒りと混乱を見ていると、なんともいえない気分になるなぁ。ユベには母性愛の部分と幼い子どもの部分が入り混じってる気がします。
なんていうか、ユベって、まるで小さな子どもが想像の世界で作り出す”親友”と同じな気がします。
ライナスの毛布というか、移行対象って言うと分かりやすいんですが、ようするにちっちゃな子どもが《ぬいぐるみ》の上に想定する人格。ちっちゃな、もう、それこそ3・4才くらいの子が。
「くますけと一緒に」っていう新井素子のぬいぐるみホラー(笑 があるんですが、ユベを見てるとそれにでてくる意思を持ったぬいぐるみ、《くますけ》を思い出します。《くますけ》は主のことを心から愛していて、守護する石に満ちているのですが、同時に彼女のためだったらその両親すら排除した… ということがラストでそれとなく示唆されています。
十代のことを心から愛していて、でも、十代のためなら世界をも滅ぼすことを辞さない盲目さを持っている。その愛はただの愛を通り越して十代の破壊を望むくらいのものになっている。
どんな子だって、小さな子どもは、「こんな世界終わっちゃえ」と望んだことがあると思うのですが、ユベの言動ってそのままな気がします。自分の怒りと哀しみのままにつっぱしる自我。
でもこれ、肝心の十代のほうに、完全にかけてるものでもあるのだよなあ、と思うと微妙な気持ちです。

誰も責めない。己以外の誰かが傷つくことを望まない。ただ、《他人》の幸福のために、己の身を犠牲にしても戦い続けることを選ぶ。
そしてその意思が暴走したとき、純粋な《力》だけがつっぱしって、何もかもを壊してしまう…

うーん…
GXのスタッフさんが何を考えているのかよくわからないので、なんともいえないのですが、最終的にスタッフさんたちは、アニキをどうしたいのかしらん。
ヘルみたいな、悲劇性を持ったダークな英雄にしたいのかなあ。そもそも、ユベと十代の会話を聞いていると、「光」「闇」という言葉の意義がめまぐるしく入れ替わっていささか混乱します。心の闇って結局悪いの? いいの? どっちでもないの? それともどっちでもあるの??
なんかもうGX三期はドーマ編みたいなお話だよなあと今思っているのですが、そもそもアニキは、幼くて孤独な自我、その幼さの持った凶暴性、破壊性、悪魔性の化身みたいなユベを、どうやって解決するのでしょうか。
三期は、なんら責任を負わされることなく、傍観者であり観客としてのスタンスを全うした翔にとってすら非常に過酷な試練だったわけで(今回、やっと《疑》が抜けた。長かった…)、まして、その物語の主人公となってしまった十代が、今後、どうやって、物語をつむいでいけるのか。

なんかこう、すごく古い話をすると、今のアニキの立場って… 《魔法戦士レイアース》に出てきた、エメロード姫みたいなもんで(笑
そこまで反則的、圧倒的な力を得てしまった主人公ってのは、最終的に行き場所をなくして迷走してしまう傾向がある気がするのが、不安っちゃ不安でもあります。

とにかく来週だなー。
何はともあれ、まずはユベと十代の幸せを、祈りたいです。
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