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薄暮都市

同人・女性向けの話題専用のブログ ジャンルはよろず。遊戯王・DFF・バサラなど。 ときどき、アイマスや東方などの話も混じりますのでご了承の程を。

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  • 04/26/07:07

つぶやき@三期をふりかえって


今日、某動画でMADを見ていたら、なんだか無性に悲しくなった件について。
辛気臭いので下に。










結局、三期ってなんだったん? 十代はどうしてああなんなきゃいけなかったん? という、考えてもしょうがないことが頭をぐるぐるすると、哀しくなることがあります。
三期をみてて、ラスト近くだと、みんなが「十代に泣いてもらいたい」「十代に笑ってもらいたい」って言ってたのですが、結局ソレは果たせたのか、と。
十代は最終的にカイザーの死に涙し、翔に別れを告げたときには確かに笑っていたけれど、それって本当に求めていた形だったのか? と思ってしまうと、どうにもしんみり。
何話だったか、三期のラストを見てた頃、見終わってぼーっとしてたら次のアニメのOPを聞いて、涙腺が決壊したことがあります。

「もう誰かのためでなく自分のために笑っていいよ」

正直、むちゃくちゃシンプルでありふれた言葉だと思います。
でも、この一言すらかけられない子が、心から悔しかったのは、はじめてだった気がする。
十代がカイザーに流した涙は十代のためだったかもしれないけれども、でも、最期に浮かべていた微笑は、翔のためであり、ユベルのためだったと思います。どう考えても十代自身のためのものじゃない。
一期くらいのころは、十代はいつだって、自分のためだとか人のためとか、そんなこと考えないで、嬉しそうに笑ってる子だった。そんな簡単なことが、どうして十代から奪われないと駄目だった? そう思うと無性に切ないです。
あんなに何もほしがらない子が、どうして、あんなにたくさんの代償を払わないと駄目だったのか。正直、罪とか罰とか、そういう言葉だと尺度としておかしすぎる。どう考えても計算が合わない。
だって、罪って言葉で考えられるようなことを十代がしているとしたら、(根源的には)二つだけのような気がします。
《自分を愛した人を裏切ったこと》と、《愛する人のためにすべてを振り切ったこと》。
つまり、「ユベルを忘れたこと」と、「ヨハンを助けるために周りを省みなかったこと」…
でもそれって、言ってしまえば、「たかがそれだけ」に過ぎない、ささやかな罪だと思います。少なくとも、十代が、何もかもを代償として支払わなきゃいけないほど重い罪じゃない。あの異世界での出来事は、贖罪って言葉を使うには、あんまりに過酷だったと思うのです。
そして、十代が唯一天に向かって吐いた呪いの言葉が、「おれの何がいけなかったっていうんだ」です。
その答えが前に言った二つ。でも、それじゃあまりにつりあいが悪すぎる。
だから、それにさらに答えを重ねたとき、出てくる言葉は、「すべてが生まれる前から決まっていたことだったですよ…?

なんで神様はいったい、あんな、目の前のものに眼を輝かせるだけで精一杯みたいな子に、「さだめ」なんてものを背負わせたのか。
四期の十代は、いろんなものを捨てて、代わりに「力」を得てきた、って気がします。
得たものは、定めを全うしうるだけの力、人を超えた異能や、己の為すべきことのためなら決してくじけることの無い強靭な意思だとか。
なくしたものは、ささやかで幸せな日常、友を信じられる平和、選べるはずだったいくつもの未来、それと、無邪気な笑顔と涙……
この選択は英雄ならいつかは選ばねばならないもので、かつ、それを選ぶという道は決して哀しいことだけじゃないと思うのですが、十代が、「すべて分かった上で」、選んでいたとはどうしても思えないのが気にかかります。
あの子はいつだって、目の前で泣いてる人がいたら、手を差し伸べずにはいられなかった。
そんで、すべての選択を迫られたとき、ユベルが泣いてたから、そんでユベルが自分を愛していて、自分にとっても大切な人だったから、その涙をぬぐってあげて、抱きしめてあげるために、何もかもを差し出した。
あのとき、十代は、自分が未来を永遠に違える路にいたってことよりも、「ユベルが泣いてる」っていう目の前の事実のほうが、ずっと重要だと思ってた気がします。
「たった今、目の前にあるもののために、精一杯に生きる」っていうのは、すごく十代らしい選択だったと思います…… でも、どうしても気になる。その結果が、そういう生き方を丸ごと葬り去るっていう結論へと行き着かないといけなかったってのは、どうしても惨いと思ってしまう。
四期の十代は、何をどうやっても、大義のために生かざるをえない生き方を選んでしまった後… って気がします。
誰かのために戦うんだったら、もう、いままでみたいに、「今」だけを精一杯に抱きしめては生きられない。「過去」を背負って、「未来」のために戦わないといけない。
そうなったら、十代は、もう自分のためだけに泣いて、笑って、大切なものだけをつかんではいられない。英雄の手は、誰かのために剣を取る、ってことのためにあるわけなのですから。

でもさあ…… 十代の願いって、ものすごくささやかで、誰だってかなえられるくらい小さなものだった。
たったそれだけが、なんで、こんな風に葬り去られないといけなかったんでしょう?
自分のためだけに生きて、笑って、泣いて。大切な人たちを精一杯に愛して。
せめて十代は、泣きながら、自分の運命を哀しむ時間を、自分が何よりも大切にしてたものたちとの別れを哀しむ時間を、あたえられてよかったと思う。
でも最期まで、微笑んだままユベルの腕の中に倒れたあの子が… 切ない。

もう一度、とはいえないなあ。
もう何百回でも、何千回でも、自分のためだけにバカみたいに笑って、泣いて、怒って、そうやって幸せになる十代が見たいです。
でも、どうなのかなあ……


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