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薄暮都市

同人・女性向けの話題専用のブログ ジャンルはよろず。遊戯王・DFF・バサラなど。 ときどき、アイマスや東方などの話も混じりますのでご了承の程を。

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  • 04/25/10:17

幸福な結末 (*GXと無印)


最近、一期GXのDVDをツタヤで借りて見まくってますよ~。一期は見ると元気が出てくるので大好きです。
…でも、一期を見てると、辛くて三期以降が見られないです。
十代ってこういう子だったんだ、というのと、彼がその後の三年間でどんな体験をして、どんな人間になっていくのかを分かっちゃっていると、胸が痛くて三期が見られないという臆病者です(苦笑)

ところで、それとはまた別に、無印古代編も再放送でぼちぼち終わりそうですね。DVDに撮り溜めにしてますが、いちおう手元にあるのでぽつぽつ見てます。
無印だと好きなキャラはばくらズなので、こっちも見ていると辛いのですが… 古代編は、遊戯くんたちが訪れて描いた『放映された物語』の下に、油絵の下絵のように、ものすごくやりきれない、誰も救われないお話が埋もれている気がします。
あれはあくまで『ファラオの記憶の世界』なのであって、実際に過去を改変してるんじゃない。本当の過去においては、また、別の物語が存在して、そして、全てが終わった後で正史から抹消された。

『ハッピーエンド (無印古代編MAD)』:http://www.nicovideo.jp/watch/sm784283

だってあれ、相棒たちが王様を助けたからああいう結末になったわけであって、正史の過去編、失われたアテム王の時代では、結末は違っていたんですよね?
王様は団結の力なしでゾークの化身盗賊王に立ち向かい、結果、相打ちとなってそれぞれが千年パズルと千年リングに封印された。そしておそらくは、『忘却』っていう形での封印を施すために、新たにファラオとなったセトは都を破壊しファラオの名を葬り去り、三幻神を封印した。
三千年後、物語は変奏曲となってよみがえり、アテムの魂はやっと安寧を得た… でも、それには三千年もの時を必要としていたし、さらに、新たな物語においても、復讐だけを糧に生き延びたもう一人の”王”は救われることはできなかった。

この図式って、もしかしたらGXでも同じだったのかも、と思ったりします。
一万年と二千年前… か、どうかは知らんが(笑 ユベルと王子の時代、もしかしたら、GX本編とよく似た物語が存在してたんじゃないかしら。闇を統べるものとしての力を持った少年と、彼のことを母のように恋人のように騎士のように愛した精霊の物語。
GXの流れをなぞるんだったら、王子はたぶん、ずっと幸せだったんだろうなあ。GXで一期にあたる時間枠だから、つまり、15・6歳くらいまでは、精霊たちや人間の友人と共に、にぎやかで幸福な日常を送っていた。でも、破滅の光とのいくさはどんどん近くまでやってくるし、本来的に危険を孕んだ覇王の力、闇の力は、王子の中でゆっくりと育っていっていた。
そしてあるとき、均衡が壊れる。王子=十代は、自分ひとりが大きな力を持っていたってことに悩んでいたのが、もう一人の少年と出会ったんじゃないかしら? つまり、ヨハンの立場にある少年ってことになります。
これがヨハン本人の前世なのかどうかは知らんし、もしかしたらレインボードラゴンだったのかもしれないですが(笑
王子は、はじめて自分と似た人を見つけて、その存在を愛し、同時に、依存してしまう。ユベルはそれを危惧していたけれど、結局、嫌な予感は的中してしまう。王子は親友をなんらかの理由で失い、同時に、その心を凍らせて、”覇王”になってしまった。
”覇王”になってしまった王子に、彼を慕っていた人々の多くが恐怖して、逃げていってしまった… 中には大きすぎる闇の力を恐れて王子を滅ぼそうとするものまで出てきた。実際、ユベルも、「誰かを愛する心」を失ってしまった覇王を恐れた。
そして、覇王の力にめざめた王子は、たったひとり、ユベルだけを騎士として戦い続けたけれども、孤独の中で、死を迎えた…
…ジムとオブ、あと、カイザーをすっこぬいた三期のストーリーから考察すると、こういう感じかなって!!(笑
で、ユベルは、自分すら王子を見捨てたっていうこと、それが孤独の中で王子を死なせてしまったのだっていう事実を知って、嘆き悲しみ、そして、狂ってしまった。

「キミは最後まで、ただ、愛していただけだった。キミの愛は痛みや苦しみ、悲しみになりはててしまったけれど、それがいったいなんだっていうの? キミは最後まで約束を破らなかった。僕のことを愛していてくれた。キミが世界を裏切ったのではなく、この世界が、キミを裏切ったんじゃないか」
「次は、もう間違えない。キミの愛を絶対に疑わない。キミが誰であろうと、何をしようと、僕は永遠にキミを愛する。もしもキミのことを再び棄てるなら… この世界には、もう、存在する価値なんてない」
「僕は、キミを愛する。どれだけ時が過ぎても、僕もキミも変わり果てても、永遠に、永遠に…」

…そして、物語はもう一度、繰り返されるわけです、と。
でも、GXの三期が無印と一番違うところは、十代にしろジムにしろカイザーにしろ、正義と悪、って形で物語を裁き、終焉させようとしなかったってことだと思います。
だって、結局一番『悪』だったのは、歪んだ愛のせいで多くの人々を苦しませ、滅ぼしたユベルであり、さらに言うなら覇王化して異世界を戦禍の中に滅ぼそうとした十代だった。
でも、ジムは十代を救おうとしたし、カイザーは己の誇りにかけて戦うことのほかに寄って立つものを求めなかった。
最後の最後、十代はいろいろなことを言っていたけれども、ユベルのことを丸ごと許して、受け入れて、抱きしめることを選んだ… そこには正義も悪も平和も戦争も無くて、もう、「赦し」と「拒絶」の二律だけがある気がします。

これは変な想像ですけれどもー
もしも、バクラと十代が、それぞれ、逆の物語環境にいたら、どうなったんだ?
3000年前のエジプトで、家族も故郷もすべてを焼き尽くされて失ったのが十代であり、
異世界で己の復讐を果たすために、友を虐殺しつくそうとしたのがバクラだったら・・・

難しい想像ですが、正直、十代が無印で覇王として出てきたら、王様が赦してくれたとは思えないんだよな(苦笑) あの世界は苛烈ですからね。
でも、バクラはどうなのかしらん。ジムが命をかけて助けようとしてくれたのをあざ笑って拒絶しても、アモンとの対立、正義でも悪でもなく《戦いそのもの》だけのために命を賭けるカイザーとの関係を経て、彼はどういう結論を出すのでしょーか?
バクラは狡猾で残忍ですが、それをいうならユベルは盲目で嗜虐的ですからねぇ。そんで覇王様は冷酷で苛烈だ。悪役として比較してしまったら、正直、どっこいどっこいという感じだし。
自分の利益のためだけに動いてるときのバクラは、悪役というよりも、文字通りの盗賊・・・シーフというよりローグ(ならずもの)って感じのトリックスターキャラクターですから、GXの世界だとあんがい、前に進むよりも先に、自分自身の内面を見つめざるを得ない方向にいっちゃったかもしれないなあ、とか今思いました。

あー。
でも、エドとカイザーの《ダークヒーロー系》に、バクラまで加わったら、ほんとにもう駄目だ! とは今思いました(笑
「ヒーロー? はっ! そういう御託はプロデュエリスト様がたにまかせとくんだな」
「あいにく、このオレ様は」
「ただの盗賊、でねぇ? ヒャハハハハハ!!」

だめだこいつら、早くなんとかしないと!!(笑


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