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第171話 欲望の墳墓を造営せよ
今回、ものすごく関係ないところが気になってしまいました。
かつもく くわつ― 0 【▼刮目】
(名)スル
〔「刮」はこする意〕目をこすってよく見ること。注意して見ること。刮眼。
「―に値する」「請ふ、―して百年の後を見ん/文学史骨(透谷)」
じゅんたく 0 【潤沢】
(名・形動)[文]ナリ
(1)物が豊富にある・こと(さま)。
「―な資金」「―にある物資」「―な髪の毛の重みに/或る女(武郎)」
(2)つや。うるおい。また、うるおいがあること。
「―な黒い瞳」「寒く―を帯びたる肌の上に/草枕(漱石)」
(3)利益。もうけ。
《共にgoo辞書より》
……いちいち使う用語がむっかしいよ、たくまくん!!(笑
ていうか、一発変換できなかったんですけど、《かつもく》。なんか用語がいちいち時代がかってますよ。そのうち《暗渠(あんきょ)》とかも言い出しそうですね。
”暗闇(ダークネス)とは全ての決闘者の、あらゆる欲望を映す鏡である。単純に言語化しえぬ、混沌として名状することもできない、精神の暗渠をごうごうと流れる運動としての欲望である”…とか。(《ラギット・ガール》収録、《魔述師》からのパクリ(笑))
それはいいのですが、今回はまたものすごくダークな展開でしたね。ダークっつーか、へビィというか、ソリッドというか。
《愚者コンボ》の内容は、「毎ターンデッキが13枚ずつ減っていく」「モンスターが召還不可能である」というヘビーなものでしたが、それにたいする十代の返しが非常に美しかったです。
相手ターンに特殊召還でモンスターを出し、とにかく相手のターンに行動することで制限を削り取っていく。VSお触れホルス戦でも思ったのですが、二十代の最近のデュエルって、いちいち緻密に編み上げられた戦術って感じで非常に美しいですね。ただ、実際のデュエルでここまで複雑で緻密なコンボをできるだけの手札がそろうかというとわかんないんですが…
結局は力押しのモンスターをほとんど召還しない状態で、主に特殊効果で斎王のライフをけずりきった二十代のデュエルは、前回の話が「マジかよ!?」的な無茶だったということを納得させるだけの見事さがあったと思います。リプレイとして。十代にこのコンボを成立させるためにあそこまでの無茶条件をそろえたのだと思うと、スタッフGJと言わざるをえない(笑
まるで矢野王子がGMやってるダブルクロスのリプレイ戦闘でも見てる気分になりましたよ…しかもオリジン。
でも、今回の話で出てきたテーゼはまた重いですね。
宿命が授けた力に振り回される人生を送ってきて、それから開放されたにもかかわらず、かつての《選ばれしもの》だった己への憧憬を断ち切ることができなかった斎王。それがゆえに妹の声まで届くことはなく、己の人生そのものまでを犠牲にしてまで、《力》を再び手に入れようと欲した。
昔なんかの本で読んだんですが、ジャンプ系少年漫画で決して語られることの無い闇に、「力を得たいという《無邪気な》欲望への、無制限の肯定」ってもんがある、っていうのがありました。
まあ、ドラゴンボールなんかはいちばん顕著だと思うし、特にスポーツ系少年漫画だと絶対に逃れられないテーマなんですが、「無邪気に力を求め、それを得てしまう天才の主人公」というものは、採集的には絶対に肯定されてしまう。「力への無邪気な欲望」ってもんは、作中だと、絶対正義として肯定されてしまうのです、という。
いろいろな方向性から非難・批判はあってあたりまえのテーマだと思うのですけれども、四期GXがダークネス編に入って、このテーマへの否定を真正面からやってんなー、と思うのが個人的にすごく面白い。
「力への欲望」ってもんは、実は、少女漫画でも違った形をもって噴出してきます。「愛されることへの欲望」という形になって。少年漫画では最強の称号というものがトロフィーとなるように、少女漫画では「最高のヒーローの愛を勝ち取ること」がトロフィーとなりうる。これがいわゆるギャルゲーだと「ヒロインをまもり、ヒロインの自己肯定への最重要ファクターとなる」という変則な形をとりますが、そこらへんの事情は変わらない。
すなわちこのへんを究極的、かつ、むちゃくちゃ乱暴(苦笑)に総括すると、「正しい形での権力への欲望は、常に肯定される」というテーマになります。
力も、愛も、美も、勝利も、「他者を支配する」ことができるという意味で、「権力」です。そんで、「権力欲」ってもんは人間においてもっとも度し難い、越えがたい、そして、ある意味においては本質的なものだと私はおもってます。人間誰しも、他者に勝ちたい、愛されたい、尊敬されたい、崇拝されたい。そこらへんは健全な欲望ではありますが、それを完全肯定してしまったとき、そこにあらわれる風景はとてつもなくグロテスクなものとなります。
まあ、少年漫画はあくまで「少年」漫画なのですから、現実における権力ゲームを反映してる中での力への欲望はべつだん無理やりに否定するもんでもない、と私はおもってますが(イデオロギーにはあんまり興味ないので…)、GXがどっからかヘンな通路にはいりこみ、そこから逸脱して暴走してる、ってのが、今、ものすごく面白いです。
三期だと、「力・勝利への欲望」っていう少年漫画らしいテーゼが、ユベルによって「愛への欲望」っていいう別のテーゼへと強引に脱線させられてしまいました。ヘルVSユベヨハのデュエルで、「力への欲望」を極限まで体現したヘルが、あんなにも狂気じみていたユベヨハにまで「こいつ、正気か?」と言わしめたってのがそこらへんで象徴的だと思います。「力への欲望」というゲームにははなっから興味が無かったユベからすると、ヘルのほうが、「正気じゃない」のです。勝利と力の獲得ゲーム、愛の獲得ゲーム、どっちも結局は行き過ぎると”正気じゃない”のです。そんで、十代は完全に、その双方のゲームに参加不可能という、少年漫画の主人公にあらざる状況に追い込まれてしまった。
四期だと、すでに「力を獲得する」「愛を獲得する」=「権力を獲得する」っていうテーマは、冒頭から完全に脱臼状態になってます。そこに、ダークネスっていう形で、「力・勝利を獲得する」っていうものがモンスターのように立ち現れてきた。いわば少年漫画のゾンビみたいなもんですね(笑 でも、そこのテーゼに対して対立したとき、十代はすでに、「楽しいデュエル」を目指せない状態にいる。かといって十代は「使命に殉じる」っていう生き方への否定もやっちゃってる。
では、彼は結局、どこへ行けばいいのか?
そういう意味で、四期GXって、ものすごーくヘビーでソリッドです。そこらへんすごく好きだなあ。
で、話が盛大にズレましたが(苦笑
相変わらず四期ってバックが暗いですね… 背景の絵で青空がほとんど無いってのが重苦しさ倍増です。
しかも次回は爆破されるビルから脱出かよ! 二十代どんだけ厳しいスキルの世界に生きてるんだよ!!(笑
でも、今回一瞬ちょっとだけ覇王化してましたね。やっぱし、二十代って、十代と覇王を墓地におくって特殊召還されたんじゃあ… 作画がびみょーにかわいい感じ(今日は二十代も斎王もめんこかった)だったので、より違和感がありましたが。そんで気づくと顔芸はしてないが髪芸はしてる斎王様。なんなんだあの髪の毛は。いろいろ気になりますよあの髪の毛は。
そんで、みづちさんは結局、どうなっちゃってたのでしょうね? あれはもしや死んでしまっていたのかしら… そんで斎王は十代と戦いたい故に「みづちを助けるために」という言い訳を出してたんでしょうか。だとしたら彼は哀しいなあ。エドのことも思い出してあげて…!!(笑
次回、宝玉獣再登場。そんで剣山がひさしぶりのガチデュエル。相手はあれ、ホルスの黒炎竜じゃなくてダーク・ホルス・ドラゴンか? でも剣山の表情がちょっとあぶなっかしい…堕ちちゃうのかなあ剣山も。
そんで、KC本社ビル崩壊。社長涙目。
ひさしぶりに私の最愛ドラゴン、レインボードラゴンが登場します。今から楽しみです。wktkです。
そんでそろそろ気持ちが落ち着いてきたから四期見直そう。四期の方向性も自分の中で整理できてきたし。楽しみ楽しみ。
スランプ?
なんだかSSが書けない…
仕方ないので、デッドボールPのミク曲ばっかり聞いてます。
ハマったタイミングが大削除の後ってタイミング悪すぎる!
《私は人間じゃないから》:http://www.youtube.com/watch?v=6Wq7rmJKx2k
歌詞はヒワイだけど超名曲(マジ)
何回も聞いてるとちょっと泣けてきます。ミクが切なくて。
アンドロイド系のラブソングだと、けっこう屈指の名曲じゃないかなあ。ちょっとだけヤプーズとか、あと、イエモンに似たセンスを感じます。《きれいなデP》の曲なんかはホントにちょっと吉井さんみたいなのだ。
ちなみに私はこれのいさじアニキバージョンを先に聞きました。そっちも超名曲。泣けます。
《初音ミクの曲歌ってみた》:http://www.nicovideo.jp/watch/sm1644489 (たしか4曲目くらいにはいってます)
これならミクもちゃんと孕めますね。よかったねミク!!
ところで、”俺は人間じゃない”っていってたやつ、GXにもいなかったっけ?
”俺は人間じゃないから (普通の)決闘も出来ない これ以上大人にもならない”
”痛みも感じない 嬉しくなんてならない 心だってないはずなのに”
”胸の奥から溢れてる こんな気持ちいらないよ”
”どうして こんな伝わる? 心が無くても好きでいられること”
”好きだ 大好き お前のことが”
”言葉はいらないキスをしてください”
”俺のことを連れて行ってよ”
”永遠(とわ)より向こうまで 飛ばして”
”抱いて 抱いて 永遠にずっと”
”境い目がなくなるまで交じり合いたい”
”奇跡を下さい この心に”
”人間じゃなくても 人の気持ち ください”
(”私は人間じゃないから” ver二十代?)
…えろくない替え歌。すいませんデP…
企画参加してます
《DX学園!》:http://sweety.jp/dxschool/
無印×GXの学園モノパラレル企画に参加しております。
私はもっぱらばくばくとかそのへん。企画そのものはわかめ大盛り(笑) です。
私の作品はアホですが、なんとなくスゥイート&ビターな雰囲気が個人的に期待大です。よければ皆様もぜひ。
すいません…
ちょっと体調が悪いので、今日の字茶は中止させていただきます…
感想もかけないので、ちょっとお休みです。
おそらく明日、さもなくば明後日に、あらためて開催させていただきたいと思います。
申し訳ありませんでした。
22:20 追記
若干どうにかなりそうな風になってきたので、24:00から字茶をやります。
ただ、今回はすこし速めにクローズになるかもです。
もしも興味がある方がいらっしゃったら、まったり茶に、ぜひ、お付き合いください。
終了しました。
お付き合いくださった方々、本当にありがとうございました。
GX字茶やります&GX的流行の読書
今から予告。明日、字茶をやります。
真っ昼間から開いてるかもしれないし、晩御飯後の22時くらいからOPENかもしれないし。分かりません。
でも、24時を過ぎたら、”変態という名の淑女のための字茶”に変更するのは決定済み(笑
ちゃんとログ取れるチャット探そう… お待ちしております。
そんで、ちょっとうれしかったこと。
私超布教してる『グラン・ヴァカンス』『ラギット・ガール』が、GXの字書きさん界隈でわりと広まってるのね!!(笑
上記二作はともに飛浩隆作の傑作SF作品です。『グラン・ヴァカンス』が長編で、『ラギット・ガール』が短編集。”数値海岸”という仮想現実リゾートを巡る、残酷にして清冽、グロテスクにして美しい物語のシリーズです。
仮想現実リゾート、っていうネタはものすごくありがちですが、この”廃園の天使”シリーズは、飛氏の一種奇跡的なレベルの美しい文章表現、そして、人間なら誰しもがもちあわせているのだろう”欲望”というものに焦点を当てたという性質から、他の仮想現実モノとは一線を画してます。そこがいい。すばらしい。
『グラン・ヴァカンス』は、”夏の区界”という名の”南欧のうつくしい田舎町で過ごす夏のリゾート”をテーマにした世界に、ある日突然”ゲスト”(現実世界から訪れるリアルな人間のユーザー)が訪れなくなり、そのまま千年間、終わらない夏が過ぎ…… そしてある日突然、うつくしい”夏の区界”が災厄に襲われ、AIたちの必死の防衛戦が始まる、という物語。
『ラギット・ガール』は現実世界に舞台を移し、”数値海岸”のなりたちの謎に迫った表題作や”クローゼット”、さらに『グラン・ヴァカンス』の番外編である美しい掌編”夏の硝視体”や”魔述師”、さらに、『グラン・ヴァカンス』に登場するとあるキャラクターの誕生と覚醒をアジア的モチーフをキメラ状にコラージュした世界を舞台に描くアクション作品”蜘蛛の王”などが収録されております。
まあ、どれ一つとっても”傑作”じゃない作品がないっていう化け物のよーな作品集なんですが、これを人にすすめた理由がちょっとふるっているというね~
実は、『ラギット・ガール』収録の”蜘蛛の王”、あとは第一作『グラン・ヴァカンス』でもメインで登場する”ランゴーニ”っていうキャラクターが、なんともいえず… 覇王様してるんです(笑
ねたばれになるからあえて多くは語りませんが、”蜘蛛の王”は覇十好きさんにはたまらない仕掛けがほどこされております。覇王様狂いの某様にそれをすすめたら、萌えが噴火しておりました。ほかにも、『グラン・ヴァカンス』のヒロイン(女の子だが!!)が、どことなく十代っぽい感じがするコでね…!!
そういうナナメな方向の萌えを追求することもできるのが、”廃園の天使”シリーズの面白さ。
あと重要なこととして、そんでこの小説は文章がエロい。半端なくエロい。もう、どうしようもないくらいエロい。
通常の意味でのえろ表現はないのに、行間から香りたち、読んでるこちらの指に臭いがこびりつきそうな、異様なまでに密度の濃いこのエロス!! すごいよマジで!!(笑
”「似合う」
「そう? きみほんとに服を見てる?」
唇がにっこりとなる。ジュールはその唇の感触を思い出す。
「見てるよ」
「ほんとかなあ… ほんと?」
熟したオリーヴのような、緑黒の二つの瞳がジュールを覗き込む。
ジュリーの中でそこだけは白くない。ジュリーの感情は、くるくくるといつも、そこに無防備に顔を覗かせている。仔犬のように愛を愛し、親猫のように無愛想で、少女のように(いや、少女だ。まだ十六歳なのだから)、頑なな瞳。
「まあいいや。ギロンじゃきみに勝てないもんな」”
《 グラン・ヴァカンス(文庫版) P16より抜粋 》
” ラギット・ガール。それは阿形渓の名を世界にとどろかせた「作品」の名だ。
目の端に痣をつけられた少女がいる。左手の手首から先は包帯でまかれ、血が滲んでいる。ネットワークのどこかで、このやせっぽちの少女が膝を抱えて座り、怯えている”
” 阿雅砂―――とその少女は名乗る。十二歳だという。それが正しいかどうかはわからない。長袖のカットソー(すこし大きめでぶかぶかしている)を着ていて、ときおりそれをめくって脇腹や腕を見せてくれえる。暴力の明白な痕跡がそこに残されている。むごらたしさに息を呑む”
《 ラギット・ガール P56より抜粋 》
どこを抜いても本文の魅力はわかんないなあ!(笑
萌えとかを抜きにしても最高の傑作であることは間違いないです。超オススメ。ぜひぜひ、手にとってほしい一品ですv