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TARN-149 感想
ユベ公の台詞がとにかくインパクト過ぎました。脚本さん、いい仕事をしてるよ……!!
ユベヨハン(笑) の口調が完全にユベルになってるのは、もう、ごまかす必要が無いからなのでしょうか。とにかくこれはユベルの台詞なのだと思うと比較的冷静に聞けました。
……同時に哀しくなった。
「愛する人のいない世界で生きるなんて、ボクには考えられない」
「苦しみ、痛み、そして喜び、すべてが十代がいてこそ、はじめて意味があるものになるのだから」
ユベ公は、ほんとうに十代が好きだったのだなぁ……
それが極端に歪んだ形だとしても、間違いなく、彼は十代を愛していたんだと思いました。一回目に見たときは、とにかく、”悪魔的”としか形容のしようがない言動、行動に目が奪われてましたが、二回目に見ると、なんだかしんしんと哀しい気持ちを感じずにはいられなかった。
アモンのことを《携帯食》と言ってはばからなかったり、「王様って便利だねえ!どんな言い方だって正当化できるんだ」(うろおぼえ)あたりは幼い子ども特有の残忍さみたいなものをとにかく感じたのですが、それら全てがユベルが十代を取り戻そうとしている、その、必死の様の表れなのだと思うと…… なにか…… ユベ公が十代と出会い、おそらくは拒絶され、深い深い絶望の中で狂気に陥るのだろうと思うと、今から哀しくなってしまう。
遊戯王のスタッフは、こういう子を、たぶん助けてはくれないだろうと思います。
バクラが、闇マリクが、最後に、救われなかったみたいに。
バクラは間違いなく邪悪な子でした。闇マリちゃんだって。
でも、同時に彼らは、可哀想な子でもあったと思います。だって、闇マリちゃんは顧みられることの無い闇に他ならなかったのだし、バクラは最後まで誰からも憐れみ一つ注がれることなく、闇の彼方へと消えた。
けれど、彼らが邪悪に成らざるを得なかったのは、必ずしも、彼らのせいじゃなかった。バクラは己の故郷を滅ぼされたゆえに、闇マリちゃんは憎しみから生まれてきたがゆえに、ああ生きるしかなかった。そんな彼らが可哀想でならない。人が死に行くことはいつだって哀しいけれど、もし、その死に一滴の涙すらも注がれなかったのなら、なおさらに哀しい。
―――今回、ユベヨハンがなんとなく闇マリちゃんぽい感じになってるなぁと思ったのですが(笑)
十代が今求めているのは《ヨハン》であって、自分ではないと知ったとき、ユベルはどうするんだろう。十代からすべての愛するものを奪ったら、自分のところに帰ってきてくれると思っているのかなあ。でも、カイザーは、少なくとも死んでなお、十代の中にいる。もう十代はひとりぼっちじゃない。ユベルといっしょにいたころの、ユベルしかいない、ひとりぼっちの、ちいさな十代は、どこにもいない。
凍りついた真空の闇の中、ただ、もういちど十代に出会えることだけを信じて、孤独や苦しみ、哀しみに耐えてきた彼を思うと、なんだか涙が出そうです。
なんとかして、ユベルを十代の胸の中に帰ってあげさせることはできないのかなぁ…… それをやるには彼はあまりに手を汚しすぎているのは分かっているんです。危険すぎることだって分かってるんです。しかもユベルは、自分の望みをかなえるためなら手段を選ばなさすぎる。きっと十代は、彼といっしょには、いられない。
でも、なんとかして、もう一回、いっしょにしてあげることは出来ないのかしら……
ユベ公を見てるとなんだか哀しくて哀しくてしょうがないです。
なんとなく、歌の、《パフ・ザ・マジック・ドラゴン》を思い出す。
パフは魔法のドラゴン、海のそばに住んでいた。
秋の霧が立ち込めるホナリー島で、楽しそうに遊んでいた。
小さなジャッキー・ペーパーはいたずらのパフが大好きで
紐やロウや、面白いおもちゃ
いつも持って遊びに来た。
パフは魔法のドラゴン、海のそばに住んでいた。
秋の霧が立ち込めるホナリー島で、楽しそうに遊んでいた。
パフは魔法のドラゴン、海のそばに住んでいた。
秋の霧が立ち込めるホナリー島で、楽しそうに遊んでいた。
パフとジャッキーは旅をした。
帆をいっぱいに膨らませた船に乗って
パフの大きな尻尾に座った。
ジャッキーは見張り番
高貴な王様と王子様は彼らに出会うとおじぎした。
パフが大きな声で名前を告げると、海賊船は旗を降ろした。
ドラゴンの命は永遠だけれど、少年は子供のままではいられない。
手作りの旗や大きな輪っかは
やがて他のおもちゃに置き換えられる。
ある暗い夜、そのときはやってきた、ジャッキーはとうとう来なかった。
その日から無敵のドラゴン、パフは
大声で吠えることはしなくなった。
悲しみでうなだれるパフ、
緑色のうろこは雨のように剥がれ落ち、
昔遊んでいた桜の道にも、もう行くことはしなくなった。
大事な友達がいなくては、もう勇気も奮い起こせない。
無敵のドラゴン、パフは
悲しそうに自分の穴に帰っていった。
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